
01Hana Hikari Mizu Kaze
花光水風
02Utsuroi
移ろい








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梅や桜が咲き誇る春、神宮の森は色彩に満たされ、一年でもっとも華やかな季節です。たおやかに漂う香りが、神域をそっと包み込みます。
春
桜(内宮 宇治橋)・梅(内宮 神苑)
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神宮の森が若緑に輝く夏。涼やかな風を肌に感じながら、木漏れ日が降り注ぐ参道を進めば、心まで清らかに洗われます。
夏
新緑(内宮 五十鈴川)・花菖蒲(外宮 まがたま池)
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木々が鮮やかに色づく秋。五十鈴川の清流に紅葉が映り、優雅に響く虫の音とともに、神宮の森の静けさが徐々に深まっていきます。
秋
紅葉(内宮 五十鈴川・神宮徴古館)
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凛とした静寂が満ちる冬。宇治橋の大鳥居から昇る神々しい朝日は、凍てつく空気を黄金色に染め、新しい始まりと希望を告げます。
冬
日の出(内宮 宇治橋)・雪景色(外宮 正宮)

神が宿る、神宮の森
それは生命の源
樹齢数百年を数える巨木がそびえる、緑深い神域。
鳥の声、五十鈴川のせせらぎ、季節を告げる虫の音。
それらすべてが、ひとつの調べのように響き合います。
03Shirabe
調べ
イヤホンやスピーカーの使用をおすすめします。

一歩踏み出せば
日常から神聖な世界へ
早朝の静寂の中、澄んだ空気とともに神域を巡る。
歩みを進めるにつれ、瑞々しい生命の息吹を感じ、
身も心も解き放たれていくことでしょう。
04Meguru
巡る
05Tsunagu
繋ぐ



悠久の時を刻む、神宮の森
神宮には、2000年以上にわたり大切に守られてきた広大な森があります。神が宿る山として、神路山などの名で崇められるこの森は、一般的には「神宮林」と呼ばれています。内宮のほとりを流れる五十鈴川の上流に広がり、その面積は伊勢市の4分の1を占めるほどです。神宮の森は、大きく2つに分けられます。ひとつは、神々を祀る厳かな地を守るために、木を伐ることのない「神域」の森。もうひとつは、20年に一度行われる式年遷宮の御用材などを育てる「宮域林」です。皆様が参拝時に目にする神域の森は、全体から見ればごく一部にすぎません。







生きものたちが織りなす原風景
神宮の森には杉や檜といった針葉樹と、楠や榊などの広葉樹が混在し、さまざまな動植物が生息しています。確認されているだけでも宮域全体で動物約2,800種、鳥類約140種、植物約850種にのぼり、伊勢志摩地方の原風景ともいえる豊かな生態系が残されています。参道を歩けば、水面を渡る鳥や、清流に遊ぶ魚、木漏れ日の中を舞う蝶を目にするかもしれません。耳を澄ませば、鳥のさえずりや虫の音が心地よく響いてくることでしょう。
春には宇治橋周辺や神苑に桜が咲き誇り、秋には鮮やかな紅葉が山々を染めます。この豊かな自然は、古より神宮に大いなる恵みをもたらし、人々の営みを静かに見守ってきました。



100年先、200年先を見据えて
参道から見えるのは天然の森林ですが、実は宮域林の半分は、計画的に木を植えて管理し、育てている森林です。
1300年前に執り行われた第1回式年遷宮において、この森は社殿に用いる檜を伐り出す「御杣山」として定められました。その後、より良質な木を求めて御杣山は他の山へと移りましたが、現在でも社殿の最も神聖な柱である「心御柱」は、この宮域林から伐り出されています。神宮では、再びこの地で式年遷宮の御用材を自給できるよう、大正12年(1923)に「神宮森林経営計画」を策定しました。200年かけて目標とする檜を育てるというこの壮大な計画は、約100年が経過した今日でも、次世代へと着実に受け継がれています。