神楽祭

春と秋に神宮雅楽を
広く一般に公開し、
あわせて多くの神賑行事が
奉納される催し
神楽祭の日程は、最新情報をご覧ください。
振鉾
舞楽にあたり初めに奏されます。振鉾は古代中国の故事に由来し、左方と右方の舞人が鉾を振り天地を鎮め安んじて、天下泰平を言祝ぐめでたい舞楽です。鉾で天地をはらうことから舞台を祓い清める舞楽ともされます。
舞人は襲装束で左方は赤の袍に金色の鉾、右方は緑の袍に銀色の鉾を執って舞います。
胡蝶
平安時代中頃、宇多上皇が童相撲をご覧になる際、藤原忠房が曲を、敦実親王が舞を作られました。左方の舞楽「迦陵頻」と共に、童子の舞として名高い曲です。
装束は彩の様々な蝶の刺繍が施された萌黄色の袍を着け、背には極彩色の大きな蝶の羽を負い、蝶が花から花へと飛び、舞い遊ぶ情景を思わせます。
迦陵頻
極楽に住んでいるという鳥、迦陵頻伽の舞い遊ぶ様を現したもので、起源はインドといわれ、日本には奈良時代に伝えられたといわれます。
舞人は赤色の装束で、背には鳥の羽を背負い、桜の花を挿した天冠をつけます。手に持つ銅拍手の音色は迦陵頻伽の鳴き声を表現していると伝えられます。
長慶子
平安時代中期の雅楽の名手、源博雅の作曲と伝えられます。よく整った格式の高い曲とされ、舞を伴わないものの舞楽曲に分類される特殊曲で、舞楽終了の際には、退出をもよおす退出音声として奏されます。
観月会

中秋の名月の夕に
秀歌・秀句を披講し
雅楽を奏でる雅な催し
神宮では外宮まがたま池奉納舞台において、中秋の名月を愛でる「神宮観月会」を開催しています。観月会は、全国から応募のあった短歌と俳句の秀作を、神宮の楽師が古式により披講する雅な催しです。披講につづき、管絃と舞楽が奏行されます。
短歌・俳句の披講
- 短歌
- 冷泉流の作法に基づき歌人7名により行います。
- 俳句
- 講師1名による「短冊披講」です。
管絃
管絃とは管楽器・絃楽器・打楽器を用いた雅楽の演奏形態のひとつで、同じ曲目でも舞楽に比べて柔和で繊細な演奏法です。現在伝わるのは唐楽のみで、笙・篳篥・龍笛の「三管」各3名、楽琵琶・楽箏の「両絃」各2名、鞨鼓・楽太鼓・鉦鼓の「三鼓」各3名、計16名で演奏します。
舞楽
舞を伴う雅楽の形態を舞楽といい、演奏法は管絃よりも力強く歯切れの良いのが特徴です。
舞楽には唐楽の伴奏で舞う左舞、おもに高麗楽の伴奏で舞う右舞、声楽に伴って舞う日本古来の国風歌舞があります。
観月会の歴史
神宮観月会は、明治31年、藤原定家の流れをくむ和歌の師範の家柄である当時の神宮大宮司・冷泉為紀が伝えた冷泉流の作法に基づき、神宮皇學館学友会が倉田山で催していた「観月歌会」に始まります。戦後の昭和23年からは神宮司庁が主催する行事となり、短歌と俳句の秀作を外宮まがたま池のほとりで披講し、併せて管絃と舞楽を奉奏する雅やかな行事となり、現在に至ります。






